ご予約・お問い合わせ

TEL:026-232-2531

〒380-0841
長野県長野市大門町67番地
FAX : 026-232-2591

メールでのお問い合わせ

蕎麦(そば)とは

蕎麦掻き(そばがき)

蕎麦(そば)穀物のソバの実を原料として加工した、日本の麺類の一種、および、それを用いた料理です。 蕎麦切り(そばきり)、日本蕎麦(にほんそば)とも呼ばれています。

蕎麦(そば)の歴史は古く、中国から朝鮮を経由して奈良時代以前に日本へ伝えられました。 高冷地や荒地でも育ち2〜3ヶ月で収穫できる事から、稲作のできない山間地では米に代わる主食として栽培されてきました。 米や麦と違い、白い花を咲かせ、収穫の秋には黒い実を実らせます。
蕎麦はタデ科の1年草です。

このページの先頭へ

蕎麦切り(そばきり)とは

蕎麦切り(そばきり)

16世紀末あるいは17世紀初頭に生まれたといわれる蕎麦粉を麺の形態に加工する調理法です。 それ以前から食されていた蕎麦掻き(そばがき)と区別するための呼称ですが、現在では省略して単に蕎麦と呼ばれることが多いです。

蕎麦切りの歴史は比較的浅く、江戸をはじめとする都市において大衆食として普及したのは、ようやく江戸時代中期に入ってからのことです。 農村において一般化したのは同じく江戸時代中期以降のことですが、農村においては当時はまだそば切りはハレの日や振る舞いのためのご馳走でした。

蕎麦切りの存在が確認できる最も古い文献は、長野県木曽郡大桑村須原にある臨済宗妙心寺派の定勝寺の文書で、 天正2年 (1574年)の仏殿の修理工事にそば切りを振舞ったというくだりが確認されています。

俳文集『風俗文選』(宝永3年(1706年))に収録される「蕎麦切ノ頌(しょう)」の書き出しに「蕎麦切といっぱ(というのは)もと信濃国本山宿(塩尻市)より出て、あまねく国々にもてはやされける」とあり、 現長野県塩尻市が発祥の地として有力視されていますが確証はないようです。

参考文献『そば・うどん百味百題』

このページの先頭へ

蕎麦(そば)の効果

長野県は長寿県日本一です。理由の一つに蕎麦をよく食べる事があるかもしれません。

そばは栄養価に富んでいて、他の穀類に比べてもたんぱく質の含有量が多く、必須アミノ酸(トリプトファン・スレオニン・リジン)やビタミンB1・B2も含まれています。 これは、体脂肪の蓄積を抑え、コレステロール値を下げる作用があります。

そばの成分の中でも最も注目すべきはルチン(ビタミンP)です。ルチンは血管の老化を防いでくれますので、脳出血や動脈硬化にも効果があります。 このルチンは「更科そば」白いそばよりも、「田舎そば」黒いそばの方により多く含まれています。
また、ルチンは水溶性ですので、蕎麦湯(そばゆ)を飲むのは大変に効果があります。

【主な効果:高血圧、血管強化、痔】

このページの先頭へ

蕎麦(そば)のアレルギー

蕎麦(蕎麦粉)は材料・加工品ともにアレルギー物質を含む食品として食品衛生法施行規則、別表第5の2による特定原材料として指定されています。

アレルギーの方は必ずお申し出ください
  • そば粉、小麦粉を使用している料理が多く、特にそば粉に関しましては、手打ち場が店内にある為、通常そば粉を使用しない料理等にもそば粉が混入する可能性があります。
  • 当店では、うどんもそば釜で茹でています。
  • 当店のお茶はそば茶です。

このページの先頭へ

玄蕎麦(げんそば)について

玄蕎麦(げんそば)

玄蕎麦とは、粉になる前の段階、殻付きのそばの実です。
これを挽くと蕎麦の粉になります。

霧下蕎麦(きりしたそば)

当店では風味豊かな蕎麦にこだわり、昔から良質な蕎麦の生産地として知られている長野県信濃町で作られる、『霧下蕎麦(きりしたそば)』と呼ばれる玄蕎麦を使用しています。

『霧下蕎麦』は長野県北部の北信五岳(斑尾山・妙高山・黒姫山・戸隠山・飯綱山)に囲まれた高原状地で昼夜の気温差が大きく春から夏にかけて霧が多く発生する所で採れる良質の蕎麦です。

当店の玄蕎麦生産者石川広之氏は高品質な蕎麦を安定して生産し、平成十三年度農林水産大臣賞を受賞致しました。

当店では、石川氏から届けられる蕎麦の実を、昔ながらの小さな石臼で、自店にて挽いております。

このページの先頭へ

蕎麦粉(そばこ)の種類

玄蕎麦は外側から中心に向かって殻・甘皮・胚乳部・子葉部という順で構成されています。 蕎麦の実(抜き)は玄蕎麦から殻を取り除いたもので、蕎麦の製粉はこの抜きを段階的に挽きながら篩にかけ何種類かの蕎麦粉にしていきます。 そのときどの部分が含まれるかにより、蕎麦粉の持ち味や色が決まります。

一番粉(内層粉) 【白色】

抜き、或は割れ(玄そばから殻を取るときに割れてしまったソバの実)を軽く粗引きすると胚乳の中心部が砕けてきます。 これを篩にかけ選別した粉で色は白く、でんぷん質が主体なので、そばの風味はありませんが、特有のほのかな甘味や香りがあります。 たんぱく質がほとんど含まれていないため、極めてつながり難く、通常湯ごねでそばを打ちます。

二番粉(中層粉)【淡い緑黄色】

更に挽砕を続けると、一番粉にかからなかった胚乳部や子葉部が挽けてきます。 これを篩にかけて取り出したのが二番粉でそばらしい香りや風味に優れ、色は淡い緑黄色をしており、栄養価にも富んでいます。

三番粉(表層粉)【緑色】

二番粉が挽砕された残りの部分から挽き出される粉で、甘皮部分の一部も挽き込まれます。 挽き立てで鮮度が良いものは緑色をしており、そば本来の香りは一番強く栄養価も高いが、繊維質が多く味や食感には劣ります。

末粉(すそこ)【深緑色】

最後に取られる粉で甘皮や子葉部から成り、主に乾麺用に用いられます。 又、殻の破片や繊維質が多く、食用にならないものは「さなご」と呼ばれています。

挽きぐるみ

昔は、殻をつけたままで石臼などで挽いて、篩にかけて殻を取り除いていましたが、 この方法だと殻や殻に付いた土ぼこり等を完全に除去できないために、黒っぽい粉になります。 この粉を挽きぐるみといい、ぼそぼそとした食感のそばになります。

挽きぐるみを使用

当店の十割そば(田舎風)は殻部分を完全に除去したものを使い、甘皮の柔らかい部分までをいっしょに挽き込んである挽きぐるみ(全層粉)を使用しております。

このページの先頭へ

かえしと出汁(だし)

かえし(火入れと寝かし)

とは「煮かえし」の略された物で、蕎麦汁(そばつゆ)に使われる調味料のことです。このかえしを出汁で割って蕎麦汁が作られます。
醤油に砂糖、味醂(場合によっては日本酒など)を加え、醤油の角が取れ味を熟成させるためしばらく寝かせる事によって作られます。 作り方によって本かえし、生がえし、半生がえしの3種類に分けられます。

本かえし

当店のかえしはみりん等と合わせた後、火入れをした本かえしです。 保存料等を一切使用していない濃口醤油を使い、二週間程度寝かしてから出汁と合わせ、辛汁(もり汁)、甘汁(かけ汁)をとっています。

かえしと出汁(だし)

出汁

現在の鰹節には大きく分けてロール網で捕られたものと一本釣りされたものとに大別できますが、一本釣りされたものの方が良いといわれています。 それは、一本釣りができるような鰹は海水温度が高い海面近くに生息しており脂肪が少ないため、節にした場合、臭みの少ない上品な味になるからです。
又、枯節にする際のカビ付け期間も短すぎると脂肪分が多く残ってしまい、出汁に魚臭さが出てしまいます。

一本釣り二年物枯節を使用

当店では一本釣りされた鰹二年物本枯節を主に、季節に応じてサバ節を加え使用し、自店にて削り、天然利尻昆布と合わせて出汁をひいています。

もり汁は保存料を一切使用していない濃口醤油を使用しかえしを仕込み、十分に寝かせてから用いています。

かけ汁には暖かい種物でも蕎麦の風味を損なうことがないように、薄口醤油を用いた専用のかえしを使用しています。